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ガレージキットを最低限のツールだけで作ってみた

ワンフェスに顔出しするのが定期ミッションとなった2年ほど。
フィギュア制作に加え、他の方(基本的にえきほびさん(@hornetpoison)ですがw)がモデリングされたガレージキットを作る機会に恵まれました。

自作にしてもガレキにしても、市販のフィギュアでは販売されないキャラクターやポーズやシーンで作れることが魅力ではありますが、何より「自分でつくる」と言うのが最大の魅力だと思います。
市販フィギュアだと買って飾って眺めて終わり(写真撮ったりSNSにアップしたりもw)ですが、好きなキャラクターを自分でつくるとなると、作っている最中の工程も楽しめますし、より愛着を持つことができるようになります。
昨今流行の「推し」のフィギュアを自分でつくると言うのはたいへんに良いものです。

ただ・・・フィギュア制作はまぁ敷居が高いです。
モデリングソフトでの自作に関しては3Dモデリングの知識が必要ですし、出力しようとすると3Dプリンタが必要です。(直感操作でできるものもあるみたいですが、それはそれで・・・)
また、僕が行ってるオーブン粘土(スカルピー)を使ってのフルスクラッチ(フィギュア&プチジオラマ制作)も造形技術が必要になりますし、けっこう色んな物品(スパチュラ・ヤスリ・デザインナイフ・専用オーブン・超音波カッター・ヒートガン・リューター・etc)を揃える必要があります。
そして、塗装工程ではエアスプレーや各種薬品・塗料・塗装ブース。複製する場合はレジンやシリコンなど。
まぁ色々と物品が要ります。

こう言った事情もあり、中々「楽しいので気軽にやってみてください・・・とは言えないよなぁ・・・」と思っていたのですが、やっぱり「自分でつくる!」は楽しいので、今回は「なるべく敷居を下げることはできないかなぁ?」と考え、「ガレージキットを最低限のツールだけで作ってみよた!」と題して実践してみた内容をまとめてみました。

必要になるツールは本当に最低限ですし、作業工程も削れるものは削ってなるべくシンプルになるようにしてみましたので、この方法だと「気軽な趣味」の範囲内には・・・・・・まぁ・・・おさまったんじゃないか・・・と思いますw

あと、オマケスキルとして身に着くのが「リペイント技術(Lv.1)」です。
買ったフィギュアが(主に海外製とか)低クオリティフィギュアだった場合や塗装位置ズレなんかがあった時も、そのまま諦めるんじゃなくて、塗装修正もやりやすくなるスキルのことですねw

本内容、ここまでお読みいただいてちょっとでも「面白そうだな」と思っていただければぜひぜひここからの内容をご参考にしていただければ嬉しいです。

ちなみに今回の方法はあくまで「ソニック」系のガレージキット制作に限定したものです。「パーツ数が少ない・造形がシンプル・重量が軽い・塗装面がシンプル」などが当てはまる条件ですね。直近で作っていたソニック・エミー・シャドウ・シルバーあたりはこの方法で作れると思いますが、塗装面の均一性がカギのメタルソニックあたりは難しいと思います。
もっと技術力がある塗装強者は手塗りでトンデモナイもの仕上げてこられるのですが、そこまでは僕も行きついていない領域なので、後々はそう言う技術も身に付けたいなぁと思う今日この頃です。


目次

完成品を比較してみる
用意するもの
第一工程:パーツ確認~削り・磨き(1回目)
1-1:パーツ・接合部確認
1-2:バリ取り
1-3:洗浄
1-4:研磨・やすりがけ
1-5:削り成型・研磨・接合部調整
1-6:気泡穴・パーツ損壊・噛み合わせ補修
1-7:大パーツ接合
第二工程:塗装
2-1:使う塗料と塗装の順番と綺麗に塗るコツ
2-2:塗装実戦動画+解説
第三工程:組み立て~完成
3-1:組み立て
完成・あとがき

完成品を比較してみる

さて、まずは完成品を比較してみましょう。
比較サンプルは、昨年夏(2025年夏)に購入させていただいたソニックさんです。
X(twitter)ではシルバーと共に完全完成品をお披露目していましたが、手塗りソニックはパーフェクトダークガイア作る傍らで作業を進めておりました。




左のソニックが普段の制作工程とツールを使用したソニさんで、右のソニックが今回の手順で作ったソニさんです。
塗装面の均一性やツヤ感などが大きな違いですね。角度がやや違うのは使ったツールの違いと言うより、組み立て時のブレみたいなものなので、こういうのも手製フィギュアの醍醐味と言うヤツですね。


■オデコで比較【左:手塗りソニさん/中央:スプレー塗装ソニさ/右:最近の公式ソニさん】

手塗りの方が塗装面のムラ感や光沢がありますが、最新のゲームのソニさんは毛感が表現されていますし、光沢具合がハイライトの代わりをしてくれるので、簡易版ソニさんの方がゲームのソニさん感が出てて「こっちのがいい!」ってなるかもです。

あと、簡易版ソニさんは関節部の針金差し込み工程を省いているので、耐久性は若干弱いです。ただ、フィギュア自体が軽量なので乱暴に扱わない限りそれほど気にはなりません。
実際、作って数か月一緒に並べていますが、状態の変化は見られませんでした。(角度つけて重心崩すとちょっとアブナイかも?)

では、完成状態の比較を見たところで、いよいよ作業に入っていきましょう!

用意するもの

今回使用したツール一式です。それぞれ簡単に紹介していきますね。
ご家庭に無さそうなものだけで考えるとザックリ予算感は3,000円~10,000円いかない程度だと思います。

【ツール一括画像】

洗浄で使う主なツール

主な用途:ガレージキットのパーツ表面に着いた剥離剤を落とすために必要なツール。
主な入手先:ドラッグストア・100均

  • 中性洗剤
  • 使い古した歯ブラシ

研磨と造形修正で使う主なツール

主な用途:プラモデルで言う「バリ」を取ったり不要な部分を削ったり、凹みや欠け部分を盛り付けるために必要なツールたちです。
主な入手先:ホビーショップ・ドラッグストア

  • デザインナイフ
  • 彫刻刀(歯が5mm以下)
  • ヤスリ(主にスポンジヤスリ)
  • ニッパー
  • 瞬間接着剤・液パテ用ハケ(つまようじや竹串・針金・ミシン針など先端が細くて硬くて尖っていれば代用可)
  • ジェル状接着剤
  • エポキシパテ
  • ワセリン

塗装時に使う主なツール

主な用途:塗装面の境界を作って色と色の境目を滑らかにしたり、はみだし防止に使うツールと塗装に必要なツールたちです。
主な入手先:ホビーショップ・ドラッグストア・100均

  • マスキングテープ
  • アクリル塗料・艶消し塗料
  • 塗料皿(アルミホイルでも代用可能)
  • サランラップ
  • 塗料薄め液(シンナーなので取扱注意)

組み立てで使う主なツール

主な用途:組み立て時に必要なツールたちです。
主な入手先:100均・ホビーショップ・モノタロウ

  • 瞬間接着剤(アロンアルファで充分)
  • アクリルプレート

第一工程:パーツ確認~削り・磨き(1回目)

この工程では、塗装する前の下処理をします。
作業としては削ったり、盛り付けたり・・・そして削ったりします。
でもまずは、パーツ類の確認から・・・。

1-1:パーツ・接合部確認


購入したガレージキットの箱からパーツを取り出しましょう。
取り出したら、
説明書記載のパーツがあるかと、パーツのどこがどこと噛み合うかを確認しましょう。

ミリ単位の小さいパーツもあるので無くさないように注意しましょう(と書きつつ、ソニさんの鼻と尻尾をなくしてしまいましたw)
ガレージキットの中には主にパーツ・簡単な説明書・製品プレート・デカールなどが入っていますが、ソニさんはデカールの必要はないので入っていませんでした。

箱を開けた時にちょっとガソリンっぽい匂いがすることがあるのですが、これは後で洗剤で洗うなどして落とします。
※複製時にパーツ表面についている汚れや薬品を落とすという目的が主目的。

1-2:バリ取り

■開封時パーツのアップ
シリコン型にレジンを流し込んで複製するタイプのため、所々にバリやレジンの通り道だった不要なパーツが無数にある状態。
パーツは主に3Dプリンタで出力したものと型にレジンキャストを流し込んで複製したものとの2パターンあります。
こちらはレジンキャスト複製品なので、シリコン型にレジンを流し込んだ時の注入経路や型と型の合わせ目などがバリになっています。
※3Dプリンタ製の場合、成型していく際に成型品をさ支えるための細い支柱のようなものがついた状態になっているものもありますね。

また、気泡穴などが発生している場合などもあるので、それらを軽く確認しつつ、まずはニッパーやデザインナイフ等を使ってバリの部分を削り取っていきます。

この辺はプラモデルの制作工程と似ていますが、レジンはプラスチックよりも強度があるので、大きい不要部分は無理にニッパーで切らず、ヤスリで削っていくとよいです。
手を怪我しないように注意しましょう。

また、パーツによってはバリ取りし過ぎるとパーツ自体が欠けた状態になってしまうことがあるので、この段階では「これ、刺さったら痛そうだな」な部分や「ここは間違いなく要らないでしょうよ」と言う部分だけをザックリと取ってしまいます。

「削って成型」が得意・好きな人と「盛りつけて成形」が得意・好きな人に分かれるのですが、その辺りは初めての作業だとまだ分からないと思うので、この削り作業をしながら、この作業好きかどうかを自分に問いかけてみてください。


▼バリ取り作業完了の図。
かなり綺麗になりました。冬雄な部分を斬ったり削ったりしましたが、アップにするとまだ粗い部分が多いです。

1-3:洗浄

バリ取りが終わったら中性洗剤(台所用で充分)で軽く洗いましょう。
使い古した歯ブラシなんかで磨くとなおよいです。

クレンザー入り洗剤やレジンウォッシュ(レジン専用洗剤)などがより有効ですが、中性洗剤で充分です。
これでガソリっぽい匂い(主に成型時に使用している剥離剤の匂い)や表面についているゴミを落とします。

1-4:研磨・やすりがけ

さて、匂いも汚れも落ちたので、バリ部分をある程度綺麗にするため、ヤスリがけを行っていきます。
ここで使用するのは、スポンジヤスリです。必要に応じてデザインナイフも使用するとよいです。
スポンジヤスリは色んな番手がありますが、「#120」「#400」「#1000」の3種類くらいで問題ないです。

スポンジヤスリの各番手(削る力みたいなもので数値が低いほどメチャ削れる!)の使いどころは次の通り。

100~300番
目立った部分、飛び出している部分のバリや不要な部分をガシガシ削る!気持ち良いくらいに削れる番手なので力を入れて削ると余計に削れ過ぎてしまうため、少しずつ削っていきましょう

400~800番
ガシガシ削った後の調整役。ただ、#400辺りは調整役とは言えけっこう削れるので、優しくあまり力を入れずに削っていきましょう。
次の番手を仕上げようと書いていますが#800あたりでも仕上げとしても大きな問題はないです。
1000番~
仕上げ用。ガレージキットのヤスリがけはこの辺りで充分仕上げになります。1000番で仕上げると、かなりなめらかになりますよ。(こだわる人はここからあと2~3番手くらい工程を増やして表面をツッルツルにしておられます。)

ヤスリがけはこの三段階くらいで充分です。
大きな番手から順に番手を上げていき、各パーツを滑らかにしていきましょう。

▼研磨が進むとこんな感じで滑らかになっていきます。

1-5:削り成型・研磨・接合部調整

右図(かみ合わせ調整のビフォアアフター)
ガレージキットによってはパーツとパーツの接合部分が「ガシッ!」と一発ではまるのですが、そうではないものもたくさんあります。
市販のプラモデルだとまずクレームになる案件ですが、ガレージキットにおいては「それ込みでガレキでしょ?」なので、この調整も醍醐味の一つです。

ここでは、パーツごとの接合部分の凸部と凹部をそれぞれ調整、「ガシッ!」とはまるようにしていきます。
この作業は主に彫刻刀を使っています。パーツが細かいため、刃の細いもの(5mm以下)を使って、凸凹両面のバリ取りや拡張調整をしていきます。
削り過ぎるとパーツ接合部がガタガタになってしまいますので、「少し削って合わせ調整」を繰り返し、丁度良い感じに仕上げていきましょう。

ちなみに、塗装することで1ミリ以下ですが厚みが増すため、接合部はピッタリよりほんの少しだけ削り込むとよいです。

【作業工程動画】

どう頑張っても嚙み合わせが悪くて隙間が出来てしまうパーツもあるのですが、基本的にガレージキットの仕様なので、次の工程でそう言うものも含めて処理していきます。


削り成型

何度か説明していますが、主にシリコン型にレジン流し込んで作るタイプのガレージキットに多いですが、シリコン型には複数のパーツを組み込んで一発で成型することが多いため、レジンを流し込む際にパーツとパーツの間にレジンの通り道を作る必要があります。
なので、パーツごとにその通り道になっている部分にはへその緒みたいにいらないレジンがくっついています。

大抵の場合、造形上それほど影響のない部分に通り穴がつくられるので「ヤスリで削って終わり」になるのですが、どうしてもフィギュア本体部分のレジンと通路部分のレジンがごっちゃになる個所が出る場合があります。
最初のバリ取りの段階でザックリと要らない部分を削ってあるので、ここではデザインナイフやスポンジヤスリなどを使って成型していきます。

削り過ぎてしまった場合などは次の工程で紹介するエポパテやジェル状接着剤などで盛付け、再度研磨しすればよいです。大抵のミスはリカバリー可能なので、恐れず進めていきましょう!


▼成型ビフォアアフター

1-6:気泡穴・パーツ損壊・噛み合わせ補修

ある程度のパーツの噛み合わせ調整が出来たら、「盛り付ける」作業を行います。
3Dプリンタ出力品ではあまり見かけないのですが、シリコン型にレジン流し込んで作るタイプのガレージキットには「気泡穴」と言う厄介なものが発生します。

気泡穴は型取りの時にレジンが入りきらなかったがために発生する大きなものや、剥離剤の小さな粒子や表面のゴミ等の目に見えないサイズ(もしくはソバカスや針ほどの小さな孔みたいな感じ)のものと大きく2種に分かれます。
スプレー塗装の時は後者が厄介な相手で、スプレーしてもその部分に気泡穴が開いてしまい、塗料が入っていかない・・・などのトラブルに繋がります。(詳細については割愛)

ですので、ここで大きな気泡穴を埋めたり、欠損部分の成型などを行っていきます。

▼大きな気泡(コイツにどれだけ出会うかは運要素大!)

補修はパテで(盛付け&研磨)


ここで使用するのは補修用のエポパテと、ワセリンです。
2種類のパテを混ぜてこねることで硬化していくのですが、硬化まで数時間あるのでちょっとした造形物の補修や修正などに利用します。(軽い上に削りやすいのも特徴です。)

ただ、エポパテ単体だとどうしてもベタついて馴れないと扱いづらいので、こねた後に少量のワセリンを表面に塗ることで、滑りが良くなって作業しやすくなります。

作業としては簡単で、目立った気泡穴の部分にこのパテを入れていくだけです。後から削って成型するのですが、盛り付けの段階で最低限の削り作業で済ませられるよう、ちょっと千切って埋めてまたちょっと千切って埋めてをしていくと調整しやすくて良いです。

その後、数時間で硬化しますので、硬化したらスポンジヤスリで研磨して形を整えれば完了です。

【作業動画】

ちなみにワセリンは手荒れの際にも使えるので、作業後はちょっとしたハンドクリーム替わりに置いておくのも悪くないです。

この段階くらいでガチ制作の場合は仮り組み(弱い接着剤やマスキングテープを使って組み立ててみる作業)をするのですが、今回は割愛しています。


1-7:大パーツ接合

これまでの作業で一通りの「形を整える作業」が出来たので、その最終工程に入ります。
「組み立てしてから塗装」だととても塗り辛いので現状の「パーツ単位で塗装」をしていくのですが、同じ色のパーツや、あまり境界線を見せたくないパーツについてはこの段階で完全に接着しておきます

今回はソニックなのですが、頭部・両耳・後頭部トゲが分割されていたので、このうち、頭部と後頭部トゲの2パーツを接着して境界線をパテで埋め&研磨で補修します。耳もくっつけたいところですが、耳の中の肌色部分が塗り辛くなるので、今回は別パーツとして処理します。

また、胴体と尻尾もこの時に接着しておきました。

【ジェル状接着剤の画像】ちなみにここでのパーツ接着には瞬間接着剤ではなく、ジェル状接着剤を使用します。
パーツとパーツの間には隙間があるので、液状の接着剤(アロンアルファのようなタイプ)だと液体が漏れ出てくることもありますし、パーツとパーツの接合面積が少なくなり、パーツ間に隙間が出来てしまいます。
ですので、ジェル状接着剤を使用することでその隙間を少なくすると共に、パーツ間の接着面積を広くとってしっかりと接着できるようにします。

ちなみに、このジェル状接着剤ですが、ホビー用は硬化後に研磨が容易なものが多いので、小さい気泡程度の穴埋めにも用いることが出来ます。

【作業用動画】

■パーツ接着&パテ盛付け後の状態
パテが完全に降下したら、研磨して盛り付け過ぎたところ削ぎ落し、平面化させていただきます。「完璧!」を目指すと言うよりはここだけは綺麗にしたいと言う個所(このパーツの場合は恐らく側面部分)を重点的に研磨して後頭部のトゲの付け根は「まぁこのくらいかな?」程度にして置き、作業の「妥協点」を探す感じで進めると良いです。
ちなみに作業用動画では接着剤用のハケを使っていましたが、素材が柔らかすぎるので逆に苦労しました。指と、硬くて細くて隙間に入る竹串などにワセリンを塗って作業した方が良いですね。(パテの表面でクルクル串を転がすとパテを比較的均等に平面にすることができます)

第二工程:塗装

ガレージキット制作作業で、恐らく一番楽しい工程がこの「塗装」の工程だと思います。
真っ白だったレジンに色が入ることで、「作業進んだ~!」感が物凄く出ます(実際物凄く進むw)し、完成が見えてくるので楽しみとやる気がMAXになります。

2-1:使う塗料と塗装の順番と綺麗に塗るコツ

好きなところから好きなように塗ってください!と言いたいところですが、残念。
ある程度塗りやすい手順やコツがあります。
ただ・・・「好き勝手に塗りたい!」てな猛者は塗りたいように塗ってください!

ここまでの工程はデザインナイフや彫刻刀など下手に使うと怪我に繋がる作業工程ですし、作業失敗からのリカバリーが結構大変で後戻りし辛い工程でしたが、塗装はまぁその辺りのリスクが低いですし、何より一番大事なのは「楽しんでつくる」ことなのでw

ちなみに、塗装は失敗しても、「溶剤にドボン」すればイチからやりなおせます。(換気必要、密閉ダメ)

完全に余談ですが、この溶剤にドボンをスカルピーでやると、塗料だけじゃなくてスカルピーも溶けるので、せっかくのフィギュアがB級ホラー仕様になるんですよね・・・。完全にそのこと忘れててソニさんの33thフィギュアでやってしまったのですが・・・ドン引きしましたw


使う塗料

【エナメル塗料画像】
ここでの塗装は基本的に「エナメル塗料」と呼ばれる模型用塗料を使用します。
ホビーショップに売っているもので、一般的に有名なのはミニ四駆等々の「タミヤ模型」さんだと思います。ただ、僕の場合はタミヤも計算ではなく、GSIクレオスさんのMr.カラーを重宝しているので、今回もここのエナメル塗料を使用して塗っています。
塗料は一色あたりワンコインで買える程度と意外とお安いです。

本来のガレージキット制作であれば、レジンのパーツに下地材(サーフェイサーなど)を吹き付け、その上からエナメル塗料を吹きかけて塗装することで、塗装ハゲしづらい状態にしたう上から塗料を塗布し、その後に光沢調整用塗料(トップコート)で塗装面を保護(UV対策込み)するのですが、今回はエアスプレーを使わないので、代わりに光沢を調整するための塗料をエナメル塗料に混ぜることで、通常のエナメル塗料より食いつきを良くした状態(光沢調整もできる)で塗っていく方法を用います。

ソニさんは基本的に口元の色(肌色部分)以外は既存のカラーの範囲で塗れるので、調色作業(色と色を混ぜて別の色を作る)がほぼ必要ないです。
なので、カラー選定がとても楽です♪

▼使用色・必要素材は次の通り。

その他必要素材素材
エナメル塗料を薄めるための薄め液(シンナー)/塗料の喰いつきを良くしつつ光沢調整するための光沢防止塗料【カラー番号:/カラー名:】
ボディカラー
【カラー番号:/カラー名:】
口元・お腹・腕の肌色・耳の穴
【カラー番号:/カラー名:】と【カラー番号:/カラー名:】を調色
鼻・SA2シューズ一部・瞳の黒目
【カラー番号:/カラー名:】
手袋・SA2シューズの一部・瞳のハイライト・眼球
【カラー番号:/カラー名:】
瞳の虹彩食
【カラー番号:/カラー名:】及び【カラー番号:/カラー名:】
SA2シューズ
【カラー番号:/カラー名:】【カラー番号:/カラー名:】【カラー番号:/カラー名:】【カラー番号:/カラー名:】【カラー番号:/カラー名:】【カラー番号:/カラー名:】

塗装作業は少量ではありますがシンナーを使いますので、必ず窓を開けて風通しを良くしてください。「揮発したシンナーや塗料を吸わない事」が重要なので、換気扇回すだけでは不十分です。
できれば、部屋の窓と玄関扉の両方開けて風通しを良くし、扇風機・サーキュレーターを回して揮発したシンナーが外へ出るようにすれば完璧です。・・・冬は寒いですw


塗装の順番

塗装の順番は「パーツのうち、白に近い色(淡い色や明るい色)から塗っていくこと」「パーツの下部から上部(もしくはその逆)の順番で塗っていくこと」「極小面積の塗装部分は最後に塗る」の3点を意識して考えるとよいです。

この方法で塗っていく理由としては・・・

白に近い色を優先して塗る理由
「隠ぺい力」と言うのですが、塗装をする時の色には下にある色を覆い隠す力が強い色と弱い色があります。検索すると色々出てきますが、概ね「白<黄<赤<オレンジ<青・ブラウン<グレー・緑<銀<黒」の順番で、重ねて塗った時に下にある色の影響を受けにくくなります。

そのため、隠ぺい力の弱い色を先に、色を塗る範囲よりはみ出して塗ることで、次の色を塗った際に塗装境界線の修正が容易に出来たり、塗装境界面の塗り残しを防ぐことが出来るようになります。

上から下(もしくはその逆)の順番で塗っていく理由
1色塗った後で次の色を塗る際、はみだし防止のためにマスキングテープを使用することが多いのですが、あっちこっち色んな所から塗ってしまうとはみだし防止のマスキングテープ作業が面倒臭いことになりますし、色のはみ出しが増えてしまうので、絶対ではないのですが、上から下もしくは下から上へと一方向に向かって塗装していく方が塗装しやすいです。

立体的な凸部かつ明るい色は先に塗っておく
好みの問題もありますが、服のボタンなどのパーツの中で単独で凸になっている個所は先に塗っておきます。凸部ははみ出しやすくて面積の小さい側面も塗る必要があるため、先に塗っておくことで、はみ出しても後から濃い色で塗りつぶすことが出来ます。
逆に凸部が隠ぺい力の強い色(銀とか黒とか)であれば最後に塗っても問題ないです。
凸部でも極小面積の部分は最後に塗る
筆塗りしていると、広い塗装面の中に極小の塗装面が点在しているパーツなどに遭遇するのですが、こういう個所は一度全部広い面積の塗料で塗装し、後から極小面積部分に筆の先端に少しだけ塗料を染み込ませて塗装をする場合が多いです。

上記で書いた「隠ぺい力」の関係もあるのでそれに反する場合もあるのですが、そのような場合は塗料を薄めない原液で塗ったり、ヤスリはデザインナイフで塗装面を削って塗装するなどの手順で塗れるので、気にする必要はありません。



■上記の手順をほぼ守ってSA2シューズを塗ってみる。
まず足首と足の甲のシューズバンド部分の白を塗って、マスキングテープで保護。白ははみ出しても後からリカバリーが簡単なので、塗装面からややはみ出す感じで塗装していく。次に立体的に凸になっている色の明るい所(隠ぺい力の弱い色/黄色と靴裏の赤)を塗り、メインの赤色を塗ったら面積の狭くてはみだしリスク少ない黒部分を塗っていく。

続いてマスキングテープで境界線を引いてかかとの銀色を塗り、さらにマスキングして側面の黄色を塗る。最後に靴裏の細かい色(黒・赤)を塗っていき、靴底の凸部の黄色と細フチ、土踏まずの黒い細いラインを引いて完成。

と言う具合です。
ソニさんはSA2シューズはちょっとした教材みたいなパーツでしたね。

塗装のコツ

塗装にはいくつかのコツがあります。マニキュアやネイルをされている方なら結構手慣れた作業で「あーあの塗り方ね」なところですが、「バターくらいか塗るモノがねぇ!」な方はちょっとだけ練習要るかもです。
今回は塗料に光沢調整用塗料も混ぜるのですが、ここの比率は「塗料2:光沢調整塗料1」程度で良いと思います。眼球の白目部分など光沢を入れたい個所は調整塗料を使わず光沢塗料を使用すると良いです。

ちなみに塗料の原液は少しドロッとしていて濃いので、必要に応じて薄め液を入れて粘度(塗れる塗布量)を調整します。この辺りは感覚なので「この比率で!」とは言い切れないので下記に参考程度に追記していきます。

筆に吸わせる塗料は「少なめ」が原則
塗料を一度に塗ろうとすると、必ず色ムラが出ます。
塗装面積が狭い場所であれば問題ないのですが、塗装面積が広い場所を塗る際に塗料をドバッと塗ると、悲惨なことになります。(濃い塗料の場合は塗装面とそうでない面異明確な段差ができる/薄い塗料の場合は液だれして塗らなくて良い部分まで広がってしまう。)
ですので、すべての塗り方では塗料を少なめを意識して塗っていってください。
イメージとしては、筆を塗料の中にドボンするのではなく筆に塗料を染み込ませる感じです。
塗布面積が広い個所は「薄く塗り広げる」で重ね塗り
【塗料・光沢調整塗料2:薄め液1程度】
塗料は塗り重ねれば塗り重ねるほど色が濃くなっていきます。少し幅の広い筆(1cm~2cm程度)の筆で薄く塗り広げながら、何度も何度も重ね塗りをしてください。
この時、同じところを短時間に何度も塗ってしまうと一回塗って乾いた塗料が溶けて滲んでしまうので、塗る時に筆は往復させず、「同じ方向へ流れるように薄く塗っては乾燥」を繰り返しながら全体的に均一して塗るように調整していってください。大丈夫です。最初は均一に塗るの無理だろ?と思われますが、色を塗り重ねていくと本来の色にドンドン近づいていき、ムラがなくなってある程度均一化されていきます。
塗装面積がそこまで広くない・限られている場所は「置いて広げる」塗り
【塗料・光沢調整塗料4:薄め液1~程度】
塗る面積が狭い場所は一回で塗ってしまいたいのでこの方法を用います。
通常の塗り方だと、筆を塗る場所にベタっとくっつけて塗るイメージですが、こちらは「筆の先端に染み込ませた塗料を塗布面において、その塗料を塗布面と接触させずに延ばすようにしていき、その塗り線を乾かないうちに並べていく」方法で塗ります。液体の表面張力を活かして塗装面を滑らかにしたい場合や均一にしたい時に用いられる塗り方です。
塗布面積極小個所は一滴(以下)を置く塗り
【塗料・光沢調整塗料をそのまま利用】
塗装面には1mm(場所によってはそれ以下)の塗布面積しかない場所があります。こういう場所には原液塗料を細い筆の先端に少しだけつけ、それを塗布面に置くだけと言う方法で塗っていきます。
意識するのは「1滴未満の塗料を置く」イメージ極細筆を使って進めていく作業です。
はみだし防止にはマスキングテープを使おう!
別々の色を塗る際の色の境界線部分ですが、これをダイレクトに塗るのは至難の業です。なので、マスキングテープ(1~2mm程度)を使って塗料と塗料の境界線を敷きます。
これが塗っている際のはみ出し防止になり、境界面を滑らかにすることが出来るようになります。
注意点としては、しっかりとマスキングテープを貼っておかないと、マスキングテープの隙間から塗料が入り込み、せっかく塗った塗布面に広がってしまうことがあるので、マスキングテープを使う際はきっちりと這いつけるようにしましょう・・・と言う点ですね。
失敗しても「ドボン!」でやり直せます
前述していますが、エナメル塗料は薄め液で簡単に落とせるので、最悪失敗しても薄め液の中にドボンすることで、塗装をイチからやり直すことが出来ます。色の塗り重ねも出来るので、失敗を恐れず経験値を積んでいくことが肝要です。
百聞は一見に如かず。
これを踏まえて作業動画を見ていきましょう!

2-2:塗装実戦動画+解説

【塗装作業動画】

【00:00~】作業名
解説
【00:00~】作業名
解説
【00:00~】作業名
解説

第三工程:組み立て~完成

各パーツの塗装が終わればいよいよ組み立て!最後の仕上げです。
ただ・・・ここまでお読みいただいて大きな問題が発生してしまいました。
それは・・・組み立て工程の資料を一切撮っていなかったことですw

ですので、ここから先はとりあえずテキスト資料のみでまとめていきます。
次回フィギュアは今年(2026年)の夏。テイルスとナックルズが手に入る(予定)なので、そこで組み立て工程の資料写真を撮ろうと思います。

3-1:組み立て

ガレージキットの組み立てですが、これがまたヒト癖あります。
作業工程の中で連結部分を綺麗にして接合しやすいようにしているとはいえ、プラモデルやパーツ連結する市販フィギュアのようにパーツを凹部を凸部にはめ込めばそれでOKとは行きません。

ですので、組み立てについては次のようなコツをベースに進めてみてください。

接着方法のコツ

パーツの接着向きは何回も確認!
同じパーツなのに、パーツの向き一つでフィギュアの様相は変わります。ポーズによっては他のパーツが連結できなくなってしまうこともあったり擦るので、接着前の最終確認と思って何度も確認しましょう
いきなり瞬間接着剤が怖い場合は・・・
木工用ボンドをほんの少量使用して接着してみましょう。少量の木工用ボンドであれば瞬間接着剤よりは剥がしやすいので、テスト組みには便利です。
接着剤は瞬間接着剤(速乾性)を使用
パーツ連結のための接合部の処理は最低限なので、パーツを接着させた後は乾燥するまでしばらく手で持って固定するので、早く乾く接着剤が良いです。
ちなみに、瞬間接着剤をさらに一瞬で接合する接着剤と硬化剤のセットが最近発売されているのですが・・・硬化剤をスプレー塗布した時に硬化剤がスプレー後になってしまうので、ちょっと使い勝手が悪かったです。
接着剤は少量が胆
瞬間接着剤は少量でもしっかり接着できます。また、接着面積もそれほどないので、塗装の時にやった「1滴を意識する」で、少しだけ塗って接着していきます。
ちなみにですが、接着剤を多く付け過ぎると塗料が溶けて滲んでしまう・・・と言うのも接着剤を少量だけ使用する理由の一つです。
瞬間接着剤を付けた後に補強する場合は?
少量しか瞬間接着剤を使用していないので接着剤が固まった後にちょっとグラグラする時があります。こういうちょっと接着が心配な時は、針金や裁縫針・爪楊枝を使って瞬間接着剤や大きなパーツを接着した際に使用したジェル状接着剤をもう少しだけ塗って補強します。
既に瞬間接着剤で固定されているので、パーツがバラバラだった時より圧倒的に接着剤が塗りやすい状態になっていると思います。

パーツ組み立てのコツ

パーツの連結は慎重に、位置を確認しながら進めましょう
一度接着すると簡単には剥がせません。
一つ一つのパーツを接着する前に接着する向きや接合部のはまり具合を確認して一カ所一カ所確実に行っていきましょう。
プレートに接着する位置確認は一番重要
パーツを連結していっても、プレートにきちんと収まらなければサマになりません。ですので、本格的に組立・接着する前にどこに乗せるかしっかりと見定めておきましょう。
頭部パーツは一通り接着して完成させて最後に胴体と接着がオススメ
ソニック達は頭部に一番重量があり、接着する面積も広いので一通りの接着・組み立てが完了した後、最後に乗せて接着します。

完成・あとがき

と言うことで完成です。
ガレージキット制作の簡易工程、いかがだったでしょうか?

簡易的な方法とは言え、中々ボリュームのある内容になってしまいました。
こういうものはなるべく簡単にまとめた方がとっつきやすくなるものですが、あまり短いと実際にこの方法でやってみて「ここどうするの?書いてねぇっ!」ってなるのが困ったものです。

「もっと色々書けるかなぁ?」と「もっと短くできないかなぁ?」がせめぎ合っていまたのですが、結果、この量になりました。

とりあえず公開してしまうのですが、まだ動画が入っていなかったり画像が入っていなかったりしますし、今後の経験値で加筆するかもな所も多々あると思います。

更新の際は随時X(twitter)でポスト入れていきますし、解らない所は追加解説・個別説明とかはできると思いますので、実際にガレージキット制作にチャレンジされましたら、お気軽に連絡いただければ嬉しいです。

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